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「種」からではなく、「挿し穂」から生まれる茶樹

●茶樹って「種」からは生まれないこと、ご存知ですか。

●厳密に言えば生まれますが、種からですと同じ特性をもった、同じ品種の茶樹にならないのです。

●そこで「挿し穂」という手法が使われます。

●7月中旬頃まで、川根本町農林業センターでは挿し穂の作業に追われていました。

●その方法は簡単に書くと以下の通り。

●一番茶の新芽を摘み取らずに、夏までそのまま伸ばします。

●伸びた枝先の二葉を採り、ハウスのペーパーポットと、露地の畑に挿します。

●そこから2年。

●挿した穂がやっと「茶苗木」という茶樹の子どもに育ち、茶農家の茶園へと巣立ちます。

●農林業センターは、この他にも様々な品種のテスト栽培や、栽培技術・製茶場設備などの実証実験を行い、川根地域に適したお茶のあり方を追求する町営の施設。

●個々の茶産地レベルで、こうした公営の研究施設をもつのは全国でも川根地域だけという、とても希少な存在です。

●最近は茶苗をガーデニングとして植えて新芽を眺めたい、という一般の方も増えています。

●茶苗を欲しい方は、農林業センターにお問い合わください。TEL 0547-56-0506 ※直接取りに来られる方に限ります。 

 

●さて、連日の酷暑。茶樹も大変ですが、なんとか耐えています。

●じつは茶樹は、暑さより乾燥の方が苦手。

●しかしそこは川根地域ならではの自然の恵み。

●夕立や夜露朝霧など自然の適当な湿度と、自らが備える水分により、茶樹は乾燥を最小限に食い止めています。

●スプリンクラーが必要な地域もありますし、ごく一部では、暑さによる日焼けで葉が落ちるケースもあります。

●でも、それらも含め、すべての茶樹は自然と向き合いながら、春への旅を力強く続けています。

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